戦国武将を項目ごとに比較してみると、違った一面が見えてきます。
今回は【特技】で比べてみました。
目次
前田利家:ソロバン
加賀藩の藩祖で豊臣政権の五大老の一人である前田利家は、非常に勇猛な武将として知られています。
当時では珍しい182cmの長身で、約6m30cmもある朱塗りの槍を振り回して先陣を切っていました。
そんな利家ですが、意外にもソロバンが得意でした。
当時まだ日本に伝わったばかりだというソロバンを駆使して、金、銀、米の計算はもちろん、兵員の計算までしていました。
出陣する際にも、甲冑を納めておく具足櫃に縦7cm、横13cmほどという小ぶりのソロバンを必ず入れて持ち歩いていました。
前田家の決済は全て利家が取り仕切っていたといいます。
妻のまつにもケチといわれるほどの倹約家でしたが、それには理由があります。
織田家臣だった頃、信長のお気に入りだった家臣といさかいを起こして斬り殺してしまったことがありました。
そのため出仕停止となり、二年間の浪人生活を送りました。
このときに節約グセがついたようです。
けれど、ケチだけで加賀百万石の祖となったわけではありません。
出仕停止となった際に周りにいた人々が離れ、本当に友人といえる人だけが残り助けてくれました。
自分もかくありたいと思い、人との関係をとても大切に考え過ごしたからこそ栄華を築くことができたのです。